壽徳寺(仙台市)概要: 壽徳寺は宮城県仙台市青葉区国見1丁目に境内を構える曹洞宗の寺院です。壽徳寺は慶長6年(1601)に伊達政宗の父親である輝宗を開基とし松音寺第八世喜州詮應和尚を勧請開山としました。
壽徳寺二世昌室和尚は元々福島県福島市佐原にあった壽徳寺の住職で、天正13年(1585)に輝宗の葬儀を取り仕切った事で伊達家と繋がりが出来、天正19年(1591)に伊達政宗が奥州仕置きで岩出山城(大崎氏岩出山)に移封されると共に移っています。
江戸時代に入り政宗が仙台城を築き仙台を開府すると、改めて城下に壽徳寺を開く事になり、喜州詮應和尚を開山一世、自らは二世として境内整備に尽力しています。何度か火災を繰り返し、明治18年(1885)と昭和26年(1951)の火災で主要の建物が焼失し、山門と経蔵だけが焼け残りました。
壽徳寺山門は江戸時代末期の慶応2年(1866)に建てられたもので、切妻、桟瓦葺、一間一戸、薬医門形式、円形の通用口の背後に観音開の扉が控え、別名「円門」や「丸門」と呼ばれています。壽徳寺山門は江戸時代末期の寺院山門建築の遺構として貴重で、意匠的にも優れてる事から平成7年(1995)に仙台市登録文化財に登録されています。
境内には江戸時代中期、第五世中興別山禅可和尚の時作庭されたという観賞式庭園があり、池に掛かる切石橋や石灯籠、滝石組、流水石組などと植物とが相まって当時からの歴史を伝えてくれます。宗派:曹洞宗。本尊:阿弥陀如来。
壽徳寺:上空画像
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