旧小関家住宅(白石市)概要: 旧小関家住宅は白石城の三の丸外側にある沢端川沿いに建てられた中級家中(武士)の屋敷です。この周辺は武家町として白石城防衛の一環で町割りされた地域で、現在でも閑静な住宅街として雰囲気を伝えています。
旧小関家住宅は平成4年(1992)に解体修復の際、柱に「享保15年(1730)2月12日」の墨書が見つかった事から江戸時代中期の建物とされます。
旧小関家住宅は木造平屋建て、直屋造り、寄棟、茅葺、建築工法や間取りなど仙台藩(藩庁:仙台城)内で見られる農家建築に近いものがある事から、当時の武家屋敷は農家建築から発生し、武家流に変化していったと考えられます。
主屋の規模は桁行7間半、梁行4間で、土台を回さず、礎石の上に束を乗せる石場建で平面構成も「広間型三間取り」という簡素な間取りとなっています。外部は沢端川沿いには生垣を回し、門の前後だけ塀を構えるといった実用的な造りで、門と家屋の軸線上に衝立を設けるなどの工夫も見られます。
旧小関家住宅は白石市内に残されている数少ない武家屋敷の遺構として貴重な事から、名称「武家屋敷旧小関家」として平成5年(1993)に宮城県指定有形文化財に指定されています。
片倉家中旧小関家 武家屋敷:上空画像
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