不老仙館(登米市)概要: 不老仙館は宮城県登米市東和町米谷ぜん荷に位置し、元々は狼河原郷の豪農畠山家の宅邸として江戸時代末期に建てられました。畠山家は周囲の肝煎りの役職も担っており仙台藩(藩庁:仙台城)第13代藩主伊達慶邦公がこの地方の巡視の際はこの宅邸に泊まったと伝えられています。
明治38年(1905)に佐藤新助は不作で苦しむ農民の為、新規事業としてこの不老仙館の移築を思いつき翌明治39年(1906)から明治41年(1908)にかけて移築工事行い、農民達の仕事場を提供しました。
不老仙館の建物は木造平屋建て、一部2階建て、屋根は入母屋と切妻、寄棟の混合、大屋根は桟瓦葺き、下屋庇は銅板葺き、玄関は入母屋屋根式台付、明治時代、大正時代、昭和初期にかけて増築や屋根の葺き替え工事など行われました江戸時代末期に造営された構造の基本部分は残されています。
不老仙館は江戸時代末期の豪農建築の遺構として貴重な事から昭和47年(1972)10月13日に登米市指定有形文化財に指定されています。現在は書画や骨董品などが展示されている資料館として一般公開されています。
不老仙館:上空画像
【 参考:文献等 】
・ ふるさとの文化遺産-郷土資料辞典4[宮城県]-株式会社人文社
・ 現地案内板-登米市教育委員会
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