桃太郎神社(石巻市)概要: 桃太郎神社は旭山の中腹に鎮座しています。特に案内板などはなく詳細は不明ですが、 宮城県内にも桃太郎伝説が残っていて、古くは金が産出された「金華山」という島が「鬼が島」に例えらています(金華山は島全体が黄金山神社の神域として信仰の対象となり、青森県むつ市にある「恐山」、山形県鶴岡市にある「出羽三山」と共に「奥州三霊場」に数えられています)。又、通常の伝説より後日談があり、鬼に勝利した桃太郎は慢心になり、犬、猿、雉と毎日余興を楽しんで居た所、今度は鬼達が攻めてきて、酒に酔った桃太郎一行は無残にも鬼に敗れ去り、金銀財宝を奪われたというものです。
本家の伝説では桃太郎がヒーローで神格化されているのに対し、宮城県ではある種の戒めの存在でもあるようです。桃太郎神社が鎮座する旧桃生郡の桃は桃太郎伝説と関係が深そうですがアイヌ語の「モムヌプカ」が訛ったと考えるのが常道だそうです。
桃太郎神社社殿は宝形造、銅板葺、桁行1間、梁間1間、正面1間向拝付、外壁は木部が朱塗り、社殿というよりは仏教色の強い小規模の御堂のような印象を受けます。境内地のある旭山は標高174mほどの低山ですが古くから信仰の対象になっていたようで、山頂には延喜式神名帳に記載されたとされる朝日山計仙麻神社や箱泉寺などが境内を構えています。
桃太郎神社:上空画像
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