朝日山計仙麻神社(石巻市)概要: 朝日山計仙麻神社は宮城県石巻市北村字朝日山に鎮座している神社です。朝日山計仙麻神社の創建は不詳ですが伝承によると大同年間(806〜810年)に坂上田村麻呂が東夷東征の際戦勝祈願し社領を寄進したと伝えられています。
延長5年(927)に編纂された延喜式神名帳に記されている式内社計仙麻神社の論社で、これが正しければ平安時代に成立した日本三大実録で貞観元年(859)に従四位下に列した格式の高い神社だった事になります。
ただし、式内社計仙麻神社の論社は多く五十鈴神社摂社竜神社(鎮座地:宮城県気仙沼市魚町)、羽黒神社(鎮座地:宮城県気仙沼市後九条)、黄金山神社(鎮座地:宮城県石巻市鮎川浜金華山)、計仙麻大島神社(鎮座地:宮城県本吉郡南三陸町歌津樋の口)がそれぞれ式内論社となっています。
当社が鎮座する朝日山山頂からは眺望が開け、周囲からも独立峰となっている事から古来から信仰の対象となっていて山頂にある当社は産土神として信仰を深めていました。古くから神仏習合し「旭山宝龍大権現」と呼ばれていましたが明治時代初頭の神仏分離令を経て、社号を「朝日山計仙麻神社」に改め、明治5年(1872)に村社に列し、明治時代後期に周辺に鎮座していた鎮守を合祀し、大正15年(1926)に幣帛供進社に指定されています。
現在の朝日山計仙麻神社社殿は昭和11年(1936)に建替えられたもので拝殿は入母屋、銅板葺、平入、桁行3間、正面1間向拝付、外壁は真壁造板張り。本殿は一間社流造、銅板葺、外壁は真壁造板張り。境内周囲は県立自然公園となっています。祭神:倉稻魂命、豊玉彦命。配祀:菅原道真、軻遇突智命、須佐之男命、家都御子命、白山比当ス、宇迦魂命、伊弉册神、大日靈命、市杵嶋姫命、大山祇命、天照大御神、塩土老翁神。
朝日山計仙麻神社:上空画像
【 参考:文献等 】
・ ふるさとの文化遺産-郷土資料辞典4[宮城県]-株式会社人文社
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