蔵王(宮城県・山形県):概要 蔵王は宮城県と山形県の県境にある山々の総称で、瀧山、鳥兜山、横倉山、三宝荒神山、地蔵山、熊野岳、馬の背、五色岳、刈田岳、杉ヶ峰、屏風岳、不忘山、大梁川山、 花房山、青麻山によって構成しています。山形県側の最高峰は熊野岳、標高1,841m、宮城県側の最高峰は屏風岳1,825mで有史以来何度となく火山活動を繰り返し時には噴煙を上げて噴火していた事から信仰の対象にもなっていました。当初は刈田嶺や不忘山などと称していましたが白鳳8年(679)、役小角が大和(現在の奈良県)の吉野山から蔵王権現(吉野山に建立されている金峯山寺本堂の本尊)の分霊を勧請し、何時しか蔵王山と呼ばれるようになりました。その後は修験道場の一大拠点として信仰が広がり、歴代領主である安倍氏や奥州藤原氏、伊達家などから崇敬庇護され特に江戸時代中期以降は山頂に鎮座する蔵王大権現社に多くの庶民が登拝しましたが明治時代初頭に発令された神仏分離令と修験道廃止令により刈田嶺神社となり往時の繁栄は失われました。現在は火口湖の御釜やスキー場、数多くの温泉などが開発され多くの観光客が蔵王に訪れています。
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