天神社(角田市)概要: 天神社は宮城県角田市角田字牛舘に鎮座している神社です。天神社の創建は不詳ですが、平安時代後期に奥州で発生した前九年合戦の折、永承5年(1050)に源頼義が北野天満宮(京都府京都市上京区馬喰町)に戦勝祈願を行い、永承6年(1051)に陸奥守、鎮守府将軍となった頼義が戦地に赴きました。
その際、従軍したのが石川氏の祖である源頼遠とその子供、源有光で、頼遠は討死したものの、有光は大功を挙げた功により康平6年(1063)に岩代国石川郡泉(福島県石川町)が与えられ、その後、北野天満宮の分霊を勧請したと伝えられています。
石川氏は天正18年(1590)の豊臣秀吉による奥州仕置き以降伊達家の家臣となり、慶長3年(1598)に角田城の城主に就任、江戸時代初期の元和3年(1617)に石川氏の旧領である岩代国石川郡泉(福島県石川町)から天神社を角田城の城下町である現在地に遷座したとされます。以後、領主である石川家から崇敬庇護され、郷中角田三町(天神町・中町・本町)の産土神としても信仰を集めました。
天神社拝殿は木造平屋建て、入母屋、銅板葺き、平入、桁行6間、張間2間、正面1間向拝付き、外壁は真壁造板張り。本殿は一間社流造、銅板葺き、外壁は真壁造板張り。天神社例祭で奉納される「角田祭ばやし」は古式を伝える貴重な行事である事から昭和54年(1979)に角田市指定無形民俗文化財に指定されています。祭神:菅原道真。
天神社:上空画像
|