瑞川寺(大崎市古川)概要: 曹源山瑞川寺は宮城県大崎市古川三日町2丁目に境内を構えている曹洞宗の寺院です。瑞川寺の創建は明確ではないようですが、中世、大崎一帯を支配した大崎氏(名生城の城主、奥州探題)の庇護を受け、郡内第一と称されるほどだったとされます。
しかし、戦国末期、永禄年間(1558〜1570年)の兵火や、天正18年(1590)に豊臣秀吉の小田原の陣へ大崎氏は参加しなかった事で改易され、その後起こった「大崎・葛西一揆」により戦災に巻き込まれ被災し、廃寺になりました。
近世、大崎は伊達領となり古川城の城主となった鈴木和泉守元信が仙台の松音寺の六世松庵堅貞禅師を招いて中興開山とし堂宇を建立しました。鈴木宗良の代に桃生郡深谷に移封になった為庇護者を失い衰微しましたが、その後再興され、明和年間(1764〜1771年)の火災後には寛政6年(1793)に再建を果たしています。
現在、瑞川寺本堂の前にある山門は旧古川城の搦手門を鈴木氏が移築したといわれ、寺門風に改造したものです。案内板によると「・・・(前略)山門の規模は間口3.7間、奥行が2.4間で二階建てになっており、上下の構造を異にしながら古色彩然として、特有の風格に富んでいます。・・・(後略)」とあります。
瑞川寺山門(楼門)は入母屋、銅板葺、三間一戸、桁行3間、張間2間、八脚楼門、上層部中央には花頭窓、左右に丸窓、高欄付き、下層部左右に仁王像安置、大崎市に残る数少ない楼門建築の遺構として貴重な事から大崎市指定有形文化財となっています。
瑞川寺本堂は安永6年(1777)に再建されたもので木造平屋建て、入母屋、銅板葺、平入、桁行8間半、梁間7間半、正面1間唐破風向拝付、外壁は真壁造り、白漆喰仕上げ。山号:曹源山。宗派:曹洞宗。本尊:釈迦如来像(伝:伝恵心僧都作)。
瑞川寺:上空画像
八脚門を簡単に説明した動画
【 参考:サイト 】
・ 公式ホームページ
【 参考:文献等 】
・ ふるさとの文化遺産-郷土資料辞典4[宮城県]-株式会社人文社
・ 現地案内板-鈴木和泉守元信三百五十回忌供養会奉賛会
・ 現地案内板-古川市教育委員会
|
|