実相寺(大崎市岩出山)概要: 諸法山実相寺は宮城県大崎市岩出山字大学町に境内を構える曹洞宗の寺院です。実相寺の創建は室町時代の応永15年(1408)に玉造一帯を支配した岩出山城主氏家弾正が開基となり東北巡行していた総持寺日山良旭和尚が開山しました。
当初は南沢新田に堂宇がありましたが、天正年間(1573〜1593年)に現在地へ移転し、末寺を有するほどの格式を持ちました。
天正19年(1591)に豊臣秀吉の奥州仕置きに反発した葛西・大崎一揆が勃発し、それを鎮圧する為、徳川家康が実相寺を本陣として40日間逗留した事で後に500石の御朱印地の寄進を受けています。その間、家康が家臣である榊原康政に命じて岩出山城の拡張整備の縄張りが行われ、地名も岩出沢から岩出山に改称したとされます。
慶長8年(1603)に伊達政宗が仙台へ本城を移した後も伊達一族が岩出山を統治した事で、岩出山伊達家の菩提所となり、本堂には代々の霊牌を安置しています。
実相寺は宝冠釈迦如来や徳川家康の霊牌など寺宝を持ち、境内には「伊達騒動」の首謀者の1人と言われるは伊達宗勝の娘、於妻の墓があります。本堂は木造平屋建て、入母屋、銅板葺き、平入、桁行8間、外壁は真壁造り白漆喰仕上げ。山号:諸法山。宗派:曹洞宗。本尊:観世音菩薩(伝:運慶作)。
実相寺:上空画像
【 参考:文献等 】
・ ふるさとの文化遺産-郷土資料辞典4[宮城県]-株式会社人文社
・ 日本の城下町2[東北(二)]-株式会社ぎょうせい
・ 現地案内板-岩出山町教育委員会
|
|