亘理神社概要: 亘理神社は宮城県亘理郡亘理町旧舘に鎮座し、明治12年(1879)に旧亘理城(要害)本丸跡に近世の初代亘理領主であった伊達成実を武早智雄命として祀った神社です。
伊達成実は仙台藩(藩庁:仙台城)の藩祖となった伊達政宗の従兄弟にあたる人物で、幼少の頃から政宗に従い、江戸時代には仙台藩一門第二席の格式を獲得し後裔は代々亘理領の領主を歴任しました。
明治4年(1871)に仙台藩が廃藩になると亘理城(要害)も廃城となり、亘理伊達家最後の当主伊達邦成は北海道に渡りこの地を離れましたが、藩政時代の伊達家の遺徳を偲ぶ機運が高まり亘理神社創建に至りました。その後、明治41年(1908)に村社に列し、昭和7年(1932)には神饌帛料指定社に指定されています。
さらに、招魂社としての意味合いを強め、亘理領から33人の犠牲者を出した戊辰戦争や亘理郡から57人の戦死病死者を出した日露戦争、その後起こった第二次世界大戦などの慰霊碑や忠魂碑など多数の石碑が境内に建立されました。参道沿いにある「亘理神社の碑」には伊達成実の生涯が刻み込まれた文字が4000字におよぶといいます。
現在の亘理神社本殿は明治31年(1898)に改築されたもので、一間社神明造、銅板葺き、間口八尺、奥行七尺。拝殿は木造平屋建て、入母屋、桟瓦葺き、平入、桁行5間、正面1間向拝付き、外壁は真壁造り白漆喰仕上げ。
亘理神社:上空画像
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