鏡清水(七ヶ宿町)概要: 鏡清水は七ヶ宿街道(羽州街道)沿いにある白石川の源流の1つと言われる清水で間の宿である干蒲宿と金山集落の間に位置しています。透明度が高く水面が波立たなかった事から古くは大名家の姫君が七ヶ宿街道を利用した際、顔を映す鏡代わりとした伝説から「鏡清水」名付けられたと云われています。水面は比較的小さく水量も少ないのですが七ヶ宿街道の中でも難所とされる金山峠を控える当地にこのような清水がある事は姫君だけでなく多くの旅人や物資の運搬業者にとって有難い恵みだったと思われます。現在は、屋根や階段、駐車場、白石川跨ぎ橋(白石川の源流の1つという事に因み、細い流れでも一応白石川と見立てたと思われます。)などが整備されています。
又、信仰の対象にもなっていたようで傍らには水神と刻まれた石碑が建立されています。ここから金山集落まで約1.9キロは金山峠と呼ばれ、山中は当時の街道の姿を大変良く残し、七曲がり坂や茶屋跡、馬頭搭、一里塚、地蔵尊碑、湯殿山碑、八日講供養碑などの遺構が点在し「羽州街道 楢下宿・金山峠」として平成9年(1997)9月1日に国指定史跡に指定されています。
往時は金山峠頂上付近には元禄4年(1691)に久保田藩主佐竹氏が造営した不動尊堂やその別当だった妙法院があり街道利用者の信仰の対象になっていましたが、近代的な交通網が整備され街道が利用されなくなると朽ちてしまったようです。
鏡清水:上空画像
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-七ヶ宿町教育委員会
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