嶋館神社(大河原町)概要: 嶋館神社は宮城県柴田郡大河原町字千塚前に鎮座している神社で、案内板によると「江戸時代、嶋館神社は大河原村の村鎮守であり、戦前は大河原町の村社であった。創建年代は不明であるが、同社に残る額により文永11年(1274)以前にさかのぼることができる。祭神は保食神、猿田彦神、大宮女神と農業神である。本殿の建つ丘は前方後円墳の後円部で、前方部には祗園社が祀られている。この古墳は5〜6世紀に築造されたもので、当時この地方を支配していた豪族の墓と思われる。規模は長軸35m、後円部径20m、前方部幅16m、高さ5m、周溝の存在は不明である。」とあります。
正一位 稲生大明神と言われ、明治41年(1908)に雷神社、山神社、水神社、熊野神社を合祀しています。古くから神仏習合していましたが、明治時代初頭に発令された神仏分離令により仏式が廃され、明治5年(1872)に村社に列し、大正7年(1918)に神饌幣帛料供進神社に指定されています。
嶋館神社の扁額は縦65.5p、幅37.3p、「文永十一年十一日 藤原朝臣経朝」の銘が記されています。経朝は、世尊流書道の開祖として知られる藤原行成の後裔とされる人物であるが、何故、嶋館神社に額を奉納したのか良く判っていないそうです。
現在の嶋館神社拝殿は昭和50年(1975)に改築されたもので、木造平屋建て、入母屋、銅板葺き、平入、桁行6間、正面1間向拝付き、三方浜縁、高欄、左右脇障子付。本殿は一間社流造、銅板葺き、外壁は真壁造り板張り。祭神:保食神、猿田彦神、大宮女神。
嶋館神社:上空画像
【 参考:文献等 】
・ ふるさとの文化遺産-郷土資料辞典4[宮城県]-株式会社人文社
・ 現地案内板-大河原町教育委員会
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