気仙沼所(煙雲館:鮎貝氏屋敷)

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気仙沼所(煙雲館:鮎貝氏屋敷):略データ
・場 所・宮城県気仙沼市松崎片浜
・築城年・寛文年間(1661〜1673年)
・築城者・鮎貝宗景
・城 主・鮎貝氏
・構 造・居館(陣屋)
・文化財・庭園:国指定名勝・日本遺産
・指定日・−
・概 要・煙雲館は寛文年間(1661〜1673年)に鮎貝宗景が当地に入封した際に設けられたとされます。

鮎貝氏は藤原北家流山蔭中納言の孫である藤原安親の後裔とされ、安親が出羽国置賜郡下長井荘の荘官に就任すると、その子孫は長井荘に下向し置賜郡横越郷を本貫地とした事から「横越」姓を掲げたそうです。

応永3年(1396)に横越成宗は本拠地を置賜郡下長井荘鮎貝に遷した事から地名に因み「鮎貝」姓を掲げました。

戦国時代に伊達家が置賜郡に進出すると鮎貝氏は伊達家に従いましたが、天正15年(1587)に鮎貝宗信は伊達家を離反し最上義光方に転じた為、伊達政宗から居城である鮎貝城を攻められ落城、宗信は最上領に落ち延びています。

一方、宗信の父親である鮎貝盛次は伊達家に忠誠を誓い信任も厚かった事から、不手際を許され次男の宗益が「鮎貝」姓の名跡を継承し伊達家の御一家に格付けられています。

天正19年(1591)に伊達政宗が米沢から岩出山城(現在の宮城県大崎市)に移封になると、鮎貝氏も随行し陸奥国柴田郡堤邑を知行地として下賜されています。

寛永21年(1644)に鮎貝宗定は仙台藩2代藩主伊達忠宗から陸奥国本吉郡内等800石余りの加増を受け、合計1千石となった鮎貝宗景が寛文年間(1661〜1673年)に当地に入封、居館となる煙雲館を設けています。

仙台藩では行政区として「城」、「要害」、「所」、「在所」、「在郷」があり鮎貝家の居館である煙雲館は「所」に当たり、鮎貝氏も伊達家御一家の筆頭家格に格付けられ仙台藩の家老等の要職を歴任しています。

鮎貝氏の給地は松崎村の他、気仙沼本郷・赤岩村等1千石で、鮎貝家中俸禄名籍録によると当時の鮎貝家の家臣団は、家士29名、足軽3名、医師3名で構成され、多くが当地に屋敷を構えたと思われます。

又、当地は北目町-利府-高城-小野-広淵-和淵-神取-寺崎-柳津-横山-北沢-折立-本吉町-伊里前-小泉-大谷-気仙沼-今泉-高田-盛-吉浜-唐丹小白浜-南部閉伊田を結ぶ気仙道の要衝だった事から重要視されていた事が窺えます。

鮎貝盛辰は岩谷堂伊達家6代当主である伊達村富の弟で、安永2年(1773)に当時の仙台藩の財政が逼迫していた事から、村富はその打開策の一つとして藩の奉行達全てを罷免、盛辰もこれを支持していました。

すると、政敵である登米伊達家9代当主伊達村良の画策もあり、逆にこの事が問題視され村富は謹慎の末、隠居を命じられ、盛辰も連座し蟄居の処分を受けています。

幕末の館主だった10代当主鮎貝盛房は安政年間(1854〜1860年)に仙台藩の軍事の洋式化に尽力し大隊長に抜擢されています。

戊辰戦争が勃発すると仙台藩は奥羽越列藩同盟の盟主として新政府軍と戦う事になると、盛房はその先鋒として敵方を大いに苦しめ、鬼太郎と呼ばれ恐れられたと伝えられています。

明治維新後に仙台藩は廃藩となり藩の行政区である「所」も配されましたが、鮎貝氏は当地に留まり、11代当主鮎貝盛徳は初代気仙沼町長を務め、気仙沼の発展に尽力しています。

又、与謝野鉄幹らと浅香社を結成した文学者として知られた落合直文と朝鮮語学者の鮎貝房之進は盛徳の弟で煙雲館が生家とされます。

煙雲館は現在も鮎貝家が所有し、特に庭園は仙台藩茶道頭である石州流清水派二世動閑が寛文年間(1661〜1673年)に作庭したと伝わる岩井崎と大島を借景とした回遊式池泉庭園です。

敷地は大きく2段に造成され、上段には主屋が設けられ西向きに主庭が作庭、西側の丘陵地斜面から北側、東側にかけて背景林が取り囲む構成となっており、各座敷からは庭が眺められます。

煙雲館庭園は大崎市岩出山有備舘庭園と並び賞される名園として貴重な事から国指定名勝に指定され、日本遺産「みちのくGOLD浪漫」の構成文化財に選定されています。

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