称名寺(亘理町)概要: 称名寺は宮城県亘理郡亘理町旭山に境内を構える浄土宗の寺院です。称名寺の創建は室町時代後期の明応9年(1500)に感蓮社良応が開いたとされます。
本尊の阿弥陀如来立像は鎌倉時代から室町時代に、柴田郡を支配していた亘理氏の先代である千葉常胤が源頼朝(鎌倉幕府初代将軍)から譲りうけ亘理氏と関係が深い光明院に安置されていたと云われています。
戦国時代になると亘理氏は伊達家に帰属し、天正19年(1591)の奥州仕置きにより伊達政宗が米沢城(山形県米沢市)から岩出山城(宮城県大崎市岩出山)へ移封になった事を受け、涌谷城(宮城県涌谷町)を任せられる事となり、その際、光明院も涌谷城の城下に遷った為、阿弥陀如来立像は称名寺に預けたそうです。
阿弥陀如来立像は鎌倉時代作とされ、檜寄木造り、高さ94p、玉眼入りで、黒光している為、「黒本尊」や「黒仏」など呼ばれ宮城県指定有形文化財となっています。
称名寺境内には推定樹齢700年と云われる「シイの木」があり樹高14m、幹周り7.5m〜11m、シイの木では全国3番目に大きさとして大変貴重である事から昭和18年(1943)に国指定天然記念物に指定されています。同じく「ツブラジイ」は推定樹齢300年、宮城県指定天然記念物に指定されています。
称名寺本堂は木造平屋建て、入母屋、桟瓦葺き、平入、桁行8間、外壁は真壁造白漆喰仕上げ。山門は切妻、桟瓦葺き、一間一戸、四脚門。宗派:浄土宗。本尊:阿弥陀如来。
称名寺:上空画像
【 参考:文献等 】
・ ふるさとの文化遺産-郷土資料辞典4[宮城県]-株式会社人文社
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