松音寺(仙台市)概要: 五峰山松音寺は宮城県仙台市若林区新寺4丁目に境内を構える曹洞宗の寺院です。松音寺の創建は室町時代の寛正年間(1460〜1466年)に伊達家11代当主伊達持宗によって現在の福島県伊達郡国見町松ヶ蔵の地に開かれました。
長享元年(1487)、12代当主伊達成宗が死去すると、跡を継いだ伊達尚宗は、菩提を松音寺に葬り、菩提寺として庇護しました。天文17年(1548)、天文の乱の不手際から隠居に追い込まれた14代当主伊達稙宗が丸森城(宮城県伊具郡丸森町渕ノ上)に移ると松音寺も丸森に随行し、稙宗の菩提寺となっています。
松音寺は江戸時代に入り伊達政宗が仙台城を築城し仙台を開府すると慶長7年(1602)に現在の連坊小路付近に境内を遷しています。
その後は、政宗の子息の宗綱など一族の菩提を弔った事で伊達家から寺領140石が安堵されるなど庇護され、昌伝庵、泰心院、輪王寺と共に曹洞宗四大寺に数えられ、末寺は36ヵ寺、境内には七堂伽藍を構える大寺院として栄えました。
松音寺境内にある山門は政宗が晩年、隠居所とした若松城の大手門で、政宗が死去すると一国一城令の下若松城は廃城となり、寛永16年(1630)に移築され、明治23年(1890)に再度移建されました。形式は、三間一戸、切妻、瓦葺、外壁は真壁造り白漆喰仕上げ、潜戸付、薬医門、数少ない若松城の遺構として貴重な事から平成7年(1995)に仙台市登録文化財(建造物)に登録されています。
仙台三十三観音霊場第23番札所(札所本尊:如意輪観世音菩薩・御詠歌:へだてじなあまね遍 くてらす山のはに いづる朝日のめぐむゆくへは)。山号:五峰山。宗派:曹洞宗。本尊:釈迦如来坐。
松音寺:上空画像
|