若宮八幡神社(敷玉早御玉神社)概要: 若宮八幡神社(敷玉早御玉神社)は宮城県大崎市三本木新沼若宮に鎮座している神社です。
敷玉早御玉神社の創建は景行12年(812)に日本武尊が東夷東征の凱旋の折、豊玉姫命と玉依姫命の2柱を祀った事が始まりとされています。所謂延喜式神名帳に記載されている式内社で周囲から信仰の対象となっていました。
若宮八幡神社の創建は文治5年(1189)に源頼朝が平泉(岩手県平泉町)を本拠としていた奥州藤原氏を平定し凱旋の途中敷玉早御玉神社の境内に訪れ、鎌倉にある鶴岡八幡神社(神奈川県鎌倉市)の分霊を勧請したのが始まりとされます。
その際、家臣である畠山重忠と武田太郎に命じて荘厳な社殿が造営され、別当には奥州合戦で功をあげた渋谷三郎時国(宥全)が亀谷山穏城寺を創建し代々渋谷家が世襲別当として現在に受け継がれています。
天正16年(1588)に伊達氏と大崎氏(名生城の城主、奥州探題)の戦火に巻き込まれ敷玉早御玉神社、若宮八幡神社の両社、別当寺院である穏城寺ともども焼失しその後衰退していきます。
その後、再興され文政元年(1818)に別当の渋谷氏が若宮八幡神社の社領を回復し小祠を建立、続く安政2年(1855)に現在の社殿を建立しています。若宮八幡神社は明治3年(1870)に村社、明治5年(1872)に郷社に列しています。
敷玉早御玉神社は石碑のみとなっていましたが大正3年(1914)に一旦は若宮八幡神社に合祀され平成3年(1991)に分祀し摂社という形をとり現在に至っています。元亨2年(1322)の銘の中世結衆板碑が大崎市指定文化財、湯花神事が大崎市指定無形民俗文化財に指定されています。
若宮八幡神社祭神:應神天皇(譽田別尊)、仁徳天皇(大鷦鷯尊)、神功皇后(息長帯比売命) 。配祀神:建御名方命、木花咲耶姫命、武内宿禰命 。敷玉早御玉神社祭神:豊玉姫命、玉依姫命。
若宮八幡神社:上空画像
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板(由緒)-若宮八幡神社(敷玉早御玉神社)
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